日本医師会は2025年4月23日の定例記者会見で、医療機関の経営状況が厳しい状態について、「賃金上昇と物価高騰、日進月歩する医療技術革新への対応には十分な原資が不可欠。経済成長の果実を利用して補助金や診療報酬による機動的な対応を行わなければならない」との考えを示した。また、2026年度の診療報酬改定に向けて、（1）「高齢化の伸びの範囲内に抑制する」という社会保障予算の目安対応の廃止、（2）賃金・物価の上昇に対応可能な診療報酬等における新たな仕組みの導入、（3）小児医療・周産期体制を維持するための強力な方策の構築の3点を政府に改めて要望していく方針とのこと。
https://www.med.or.jp/nichiionline/article/012184.html（日本医師会）
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/int/202504/588417.html?n_cid=nbpnmo_mled_html-new-arrivals（日経メディカル）
前述の日本医師会の声明の中で需要なことは（１）です。しかしながらこれから更に進む人口減少、少子高齢化を考えるとナンセンスといえます。つまり人口が減少して患者数が減少するにもかかわらず、「高齢化の伸びの範囲内に抑制する」という目安なしに社会保障予算を増やせば一時的に今ある病院、診療所の経営は上向くかもしれませんが、予算がすぐに息切れしますので永続的に可能な対策ではありません。
つまり医療制度は国の人口と比例します。そのため人口が減れば医療も縮小するのは当然の理屈です。ただし医療の全国的な配分と対策は必要です。医療過疎を出来るだけ減らしながら医療体制を維持する方法が必要と言えます。
逆に医業経営のことのみを考えると、日本の何分の一の資金で開業可能な海外で開業することも一つの方法です。確かに発展途上国であれば１件当たりの利益は日本での医業収入には及ばないでしょう。しかし例えばクリニックの場合開業資金のことを考えればまとめて数件の施設を開業して医業利益を稼ぐことも可能ですし、また日本人または欧米人のいる住居地域を狙って開業することで医療保険使用者を狙うことを可能であると思います。そういう意味では、医業経営を考えた場合日本とは真逆で人口が上昇している海外（発展途上国）への医療進出についても考えてみることも一案ということです。
そこで今回は海外で開業する場合の注意点をご案内します。
- 開業する地域の人口、治安、医療受診者の動向、医療収益の現状など様々な土地の情報を得る→現地で開業する際の将来性、収益性を確認するためには必須です。
- その国・人々の民族性、国民性、宗教性などその国の人に焦点を当てて調べておく
→その国の国民性を知ることは診療などで対するときの心構えや接し方、土地等の契約所の問題など様々な場面で判断の基準にすることがあります。
- 上記の情報を基にシミュレーション作成する
- 手足となる現地の協力者を確保する
→海外では物件を借りたり、様々な許可申請や契約上現地の協力者が必要な場合があります。
- 開業施設の建築or内装、医療機器やその他医療備品の手配を事前に準備しておく
→国には薬事法がありますので調達できない製品があったり、その国で初めて使用する機器の場合機器登録、輸入準備など様々な手配が必要となります。
大変大まかですが、海外で医療機関を出店する際の注意点を述べさせていただきました。
当社株式会社エージェント・プロフェッショナルは日本において医療コンサルティング事業、医療機器販売事業、人材事業、医療機関の設計・デザインなどさまざまな事業を運営しております。そして近年では医療コンサルティング事業、医療機器販売事業、人材事業、M＆Aを積極的に行っておりますが、その中で販売事業においては医療・衛生製品に限らずあらゆる製品を販売することに注力しております。またM＆Aにおいても医療分野に限らず様々な案件の売買を行っております。
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